〔 生活の中で、糖尿病回避を 〕

日本人(成人)の糖尿病の、九五パーセントを占めるニ型糖尿病は、生活習慣病の一つ。糖尿病になりやすい体質の遺伝的素因に、生活習慣に起因する過食・肥満・運動不足・ストレスなどの生活習慣病の誘因が加わって起こります。初期のうちは自覚症状がないため、気づかないうちに病気がじわじわと全身に広がり、どんどん進行。自覚症状が現れてから治療を始めても遅いのです。ごく初期から、治療・養生に気をつけましょう。

中医学最古の体系的医学書である『黄帝内経』は、「未病先防」という考え方を基本に教えています。これを現代医学的に解釈すると―。
@早期発見・早期治療
A健康なうちから養生を
ということに。中医学は、病気になってからの「治療医学」と、病気の予防、悪化を防止する「養生医学」の二点から成り立っています。では、糖尿病の予防で大切なことをまとめましょう。

● 発病前の段階で発見する

定期検診を受けながら、生活改善を行い、発症しないようにすることです。症状の出ていない人も、必ず定期検診を受けてください。家庭でも、体重測定や尿糖の検査ができます。

体重は、毎日決まった時間に測るのがポイント。尿糖は、検査用の試験紙が市販されていますので、使ってみてもいいでしょう。血糖値も、家庭で測定できる器具が市販されています。インスリンを注射している人は、自己負担なく、主治医を通して入手できますので、相談してみてください。血圧も、家庭で測定できます。糖尿病の合併症である動脈硬化や糖尿病性腎症の進行予防のために必要です。連続して三回測り、最も低い値をとります。これも、毎日同じ時間に測定を。

● 病気の進行を遅らせる

糖尿病の場合に大事なことは、合併症を起こさないようにすることです。高血糖状態が長く続くと、いわゆる血液ドロドロの状態になり、中医学でいうお血に。これを防ぐには、日ごろから血液をさらさらにする食事、例えばイワシやサンマなどの青背魚や緑黄色野菜、香りのある野菜、豆、海藻類など、いわゆる和食を中心としてとりましょう。

さらに、固いもの、消化しにくいものを。よく噛んで食べることが大切だからです。食物せんいも、体内の糖分吸収を遅らせる働きがあります。運動も、血糖改善だけでなく、血液の循環をよくする作用が。からだに負担なく、手軽にできるウォーキングがお勧めです。

● 治療後の再発防止

食事と運動が、糖尿の予防・治療ですから忘れないように。漢方薬の併用もよいでしょう。

最近の糖尿病の治療では、生活習慣も含めて、医師のみならず薬剤師、看護師、栄養士などが、その専門分野から細かい指導を行うようにしています。検査で異常があるといわれたら、早めに糖尿病の専門医に相談しましょう。

(月刊 『 寿 』 2002年5月号掲載)


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