〔 肩こり・腰痛と中国医学
― 原因を見極め漢方薬と耳つぼ療法を 〕

● 肩こり

肩こりの主な原因は首や肩、背中の筋肉の疲労。特に首のつけ根のこりや痛みが、全体に大きく影響します。そのため、こりと痛みが出やすい部位を分けると、首を中心とした次の三つに大別が可能です。

@ 首筋から背中にかけて
A 首筋から肩先にかけて
B @とAの混合

頭痛をともなう場合、@は後頭部に、Aは側頭部に症状が現われます。では、それぞれ体内でどのようなことが起こり、症状が出るのでしょうか。中国医学的にみると―。

@は気や血の流れている経路のうち、膀胱経というルートが滞っている状態。風邪を引いたときや、同じ姿勢を続けたときに痛みが起こります。それにともない、腰痛が現われることも。Aは同じ経路でも、胆経というルートが滞っているために現われる痛みです。ストレスやイライラなど、神経性の肩こりが起こります。Bは@とAの両方が滞っているケース。したがって、治療も@とAの処方を同時に服用します。それぞれの具体的な処方は次の通り。

また、肩こりはお血といって、血のめぐりが悪いために起こると考えられています。そのためにも、別に挙げた血行をよくする漢方薬の併用を忘れずにしたいもの。運動や入浴による血行改善も大切です。

@ 首筋から背中にかけて痛むタイプ
→ 葛根湯
A 首筋から肩先にかけて痛むタイプ
→ 小柴胡湯、大柴胡湯、加味逍遥散、柴胡加竜骨牡蠣湯、血府逐お丸など
B @とAの混合
→ @とAの処方を同時に服用
☆ 血行改善のための処方
→ 桂枝茯苓丸、冠元顆粒、婦宝当帰膠、田七人参、疎経活血湯など

● 腰痛

中国医学では「腰は腎の器」「腎は骨をつかさどる」「肝は筋をつかさどる」といわれます。これは、腰や筋肉や靱帯、骨、また腎臓や肝臓と深い関係にあることを示す言葉です。腰痛持ちといわれる人は、肝・腎が虚弱な上に、気象条件や疲労、運動不足、無理な施設などの影響で、筋肉や骨、靱帯が弱まっているために、痛みが起こっているものと思われます。そのため、左処方のほかに、耳つぼ療法で改善を。

● 血行も悪く痛みが慢性化している人

→ 独活寄生有+血行改善のための処方

● 腰が重い、だるいという程度の人

→八味丸、六味丸、海馬補腎丸、至宝三鞭丸

(月刊 『 寿 』 2004年9月号掲載)


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