〔 家庭でできる肩こり解消法 〕

おクスリ屋さんや鍼灸接骨院は、肩こりで相談にみえる方の多くは、腰痛を併発しています。現代人は、運動不足で筋力が低下しているところに、同じ姿勢で続けなくてはならない仕事や環境があり、そこに痛みを防ぐため姿勢が悪くなって、さらにからだが歪む・・・。このような原因で、肩こりに腰痛が併発するものと思われます。鏡の前に立って、肩や首の位置、左右のバランスを確認してみてください。不安定な人ほど肩こりや腰痛の症状が重いはずです。

今月は、日常生活の中で気をつけるべき注意事項を挙げてみましょう。

● 耳ツボ療法で痛みをとる

肩こりに関していえば、症状は肩だけでなく、首から肩、背中にかけてのこりを訴える人が多く見られます。多くは、次の五つのタイプに分けることができるでしょう。首の後ろから肩の上に痛みが出てくるタイプ、肩甲骨の内側が痛むタイプ、脊柱の両側が痛むタイプ、首を左右に回す筋肉が痛むタイプ、背中全体が張って苦しいタイプ。私は、いずれのタイプでも肩こりに関しては、その場ですぐにとり除いてあげるようにしています。ここでは、一般の方でも手軽にできる方法をご紹介しましょう。

まず挙げたいのが、耳ツボ療法です。耳にあるツボの中で、肩こりに関係するツボは左図の通り。最初に頸椎や頸部のツボを選んでください。それで症状が完全にとり切れなかった場合、肩や肩関節のツボを刺激してみましょう。頸椎や頸部のツボでとれない場合は、かなり症状がひどいのでしょう。実は肩こりとは首の異常が原因であると思います。ですから、肩のツボから始めると、効果が今一つです。

刺激の方法は、爪楊枝の、先の丸いほうで、そのツボを押してください。痛みを感じるはずです。ポイントが見つかったら、そこへ王不留行という漢方薬の種子を絆創膏で張り、種の上から少し押します。すると、すぐに症状がとれますよ。とれないときだけ、さらにほかのツボを探します。種子はそのままニ〜三日貼っておき、ときどき気持ちのいい程度に上から押してください。効果が持続します。鍼灸院で、銀粒と呼ばれる絆創膏付きの小さな粒を購入しても結構です。

● 頸椎の矯正法

頸椎の歪みが、首筋や肩の筋肉の、異常な緊張を引き起こしています。頸椎の歪みを矯正することは大事です。方法は、首を前後、左右の順で曲げ、さらに左右に回旋させてください。首に余計な力が入らないよう、力を抜いてゆっくり行うことがコツ。不快に感じられる方向はありませんか。もしあれば、その部分のすぐ前のところから、楽な方向へとゆっくり息を吐きながら首を動かし、程よいところで息を止め、三つ数えて息を吐くと同時に力を抜くー。これを三回繰り返します。

次に、左右の肩を片側ずつ上げてください。これもほどよいところで息を止め、三つ数えて息を吐き力を抜きます。その要領で、肩をすぼめたり後ろへそらせたりしてください。

● 腹式呼吸法

特に気疲れから起こる肩こりに有効なのが、腹式呼吸です。人間のからだは、本来、丹田(へその下の腹部)を中心に呼吸することが大事。肺を中心とした胸式呼吸は、補助的なものと考えてよいでしょう。口や鼻からゆっくりと息を吐き、苦しくなったら自然に任せて吸う。これを繰り返します。自律神経の安定にも役立ちますので、緊張しやすい人は日常的に心掛けるといいですね。肩こりだけでなく、気分転換にもなり、仕事の能率がはかどることでしょう。

(月刊 『 寿 』 2003年5月号掲載)


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