お薬手帳100%活用術

● 薬を飲む前に薬剤師に聞いておきたい5つのポイント
@ 薬の名前
A 薬の働き
B 薬の飲み方
C 飲み忘れた時
D 副作用や飲み合わせなどの注意点
 

おくすり手帳 当薬局では、患者の皆様にお薬手帳を発行して、毎回ご持参いただくようお願いしています。お薬手帳は、病院薬局と連携できるように病院薬剤師会発行を使用し、ビニールカバーをかけています。カバーは市町村発行の健康手帳も入る2冊収納タイプ。糖尿病健康手帳・眼科手帳などもひとまとめにして医療機関に受診する際に医師・薬剤師・看護師にお見せ下さい。

 

グラフサンプル ● 当薬局独自薬手帳パワーアップツール
@ 毎月のあなたの検査値(HbA1c、体重、血圧、コレステロールなど)グラフ化。
★ 検査結果をご持参下さい。後日グラフ化してお渡し。
A 生活習慣病ワンポイントアドバイス
好評! 食品や調味料、酒のカロリー一覧
B 薬にまつわるワンポイントアドバイス
NEW! 薬と食べ物や薬と健康食品の飲み合わせ(相互作用)
第1回は花粉症の薬です。
最新の薬や療養の情報を薬剤師の視点から掘り下げて順次発行いたします。
健康情報のバックナンバーもあります。

 

薬と食べ物・健康食品との飲み合わせ(相互作用)@
花粉症の治療に使われる抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤は、お酒と一緒に飲むと作用が強く出すぎたり、市販の睡眠改善薬(ドリエル)とは、抗ヒスタミン薬成分(塩酸ジフェンヒドラミン)が重なるので一緒に服用しないようにしましょう。
★ 薬手帳活用で薬剤師に「飲みあわせ」をたずねましょう ★

● ちょっと専門的な薬の話【その3】(毎日ライフ 1997.10より)

相互作用
かかりつけ薬局で薬歴をつくり、飲み合わせもチェックしてもらう

 病気や怪我をしたとき、治療に必要なくすりを飲むことは、体を苦痛から解放し、生命を守るうえでとても有益なものです。ただ、何種類もの薬が出されると、「こんなにたくさんのくすりを飲み合わせてだいじょうぶかしら」と、不安になる方もいらっしゃるでしょう。

 くすりの飲み合わせ(相互作用)というと、副作用を心配されるかもしれませんが、普通、何種類かのくすりを組み合わせることは、病気の治療をより効果的にするためや、副作用を防ぐために必要なことが多いのです。

 例えば、胃潰瘍の治療を効果的にするために、胃酸の分泌を抑える(攻撃因子を弱める)くすりと、胃の粘膜を保護する(防御因子を高める)くすりを組み合わせることなどがよくあります。

 しかし中には、くすりの悪い飲み合わせ、すなわち危険な相互作用を起こすものがあるので注意しなければなりません。

 かつて、ソリブジンといウイルスを殺すくすりとフルオロウラシルという抗がん剤の相互作用により、フルオロウラシルの副作用が強く出てしまい、16人もの方の命が失われたことは、大変残念でたまりません。こうした被害が二度と起こらないために、くすりの相互作用について知ることがとても大切なのです。

相互作用はなぜ起こる

 そもそもくすりは、体の中でどのようにして働くのでしょうか。口から入った薬は、まず胃や腸で溶け、おもに十二指腸で吸収されて肝臓にいき、代謝(解毒)されます。肝臓で代謝されずに残ったくすりが全身を巡り、目的とする場所(作用部位)にたどり着いて効果を現します。その後尿や便などから体の外に排泄されます。

 ところが2種類以上の薬が、体の中にあると、吸収、代謝、作用部位、排泄のどこかの場面でくすり同士が邪魔をして作用を弱めたり、逆に作用が強く現れたりして、薬の効果や副作用に影響を及ぼすことがあります。こうして相互作用が起こります。

 とくに注意したいのは、例えば、ある病院の内科にかかった人が、更に整形外科や歯科など他科を受診し、それぞれ別々にくすりを受け取り、相互作用をチェックされずに服用する場合です。

 また、病院のくすり同士だけでなく、病院のくすりと大衆薬を一緒に飲むときや、くすりと食べ物・飲み物とも相互作用を起こす可能性があるのです。その例をいくつか紹介しましょう(表1)。

(表1)病院の薬・大衆薬・食品・飲み物との悪い飲み合わせ例

  くすり(食品)の成分 相互作用を起こす可能性のあるくすり 作用
病院のくすり ・アレルギーの治療薬
 テルフェナジン
 アステミゾール
※現在は販売中止
水虫、カビのくすり(アゾール系抗真菌薬)
 イトラコナコナゾール
マクロライド系抗生物質
 エリスロマイシン
 クラリスロマイシン
アレルギー治療薬の作用が強まり、不整脈などが現れることがありますので、併用はしないでください。
※現在、花粉症の抗アレルギー剤はほとんど心配いりません。
大衆薬 ・解熱鎮痛剤
 アスピリン(バファリン®)
 イブプロフェン(イブ®)
 メフェナム酸(ポンタール®)

アセトアミノフェン(バファリンCU®、カロナール®)なら心配いりません。
インフルエンザ治療薬
 オセルタミビル(タミフル®)など
小児(15歳未満)のインフルエンザの発熱時には、市販の解熱剤の種類によっては、けいれんやインフルエンザ脳症を起こすおそれもあるので、相談を。
血栓症のくすり
 ワルファリン
ワルファリンの抗凝血作用(血を固まるにくくする作用)が強く現れることがあります。
ニューキノロン系抗菌剤
 エノキサシン
 オフロキサシンなど
けいれんを起こすことがあります。
・胃腸薬
<酸中和剤>
 水酸化アルミニウム
 酸化マグネシウムなど
テトラサイクリン系抗生物質
 テトラサイクリン
 ミノマイシンなど
ニューキノロン系抗菌剤
 オフロキサシンなど
抗生物質の吸収が悪くなり、抗菌作用が弱まることがあります(牛乳などカルシウムを含む食品も同様に抗菌作用を弱めることがあります)。服用時間を2時間くらいずらせば大丈夫です。
・胃腸薬
<胃酸分泌を抑えるくすり>
 シメチジン
ぜんそくのくすり(気管支拡張剤)
 テオフィリン
マクロライド系抗菌剤
 エリスロマイシンなど
テオフィリンやエリスロマイシンの作用が強く現れることがあります。
(シメチジンは、併用したくすりの代謝を妨げることがあり、ほかにも併用を注意しなければいけない薬があります)
健康食品・飲食物・嗜好品 ・ビタミンK(骨粗鬆症のくすり)
 メナテトレノン
・クロレラ(健康食品)
・ビタミンKを多く含む食品
 納豆、春菊など
血栓症のくすり
 ワルファリン
ビタミンKがワルファリンの抗凝血作用(血を固まりにくくする作用)を弱めることがあります。
(納豆菌は、腸内でビタミンKをつくる働きがあり、ビタミンKが豊富なクロレラも同様に注意が必要です)
・グレープフルーツジュース
カルシウム拮抗剤(高血圧、狭心症のくすり)
 フェロジピン
 ニフェジピンなど
カルシウム拮抗剤の作用が強まることがあります。
・アルコール 睡眠剤
 トリアゾラムなど
睡眠剤の作用が強まることがあります。
・タバコ ピル
 黄体・卵胞ホルモン剤
血栓症が起こりやすくなるといわれています

危険な相互作用を防ぐために

 平成9年4月に薬剤師法が改正され、薬剤師の情報提供が義務づけられました。これにより、病院や薬局でくすりを受け取るときに、くすりの名前や何に効くのか? 副作用は? 飲み合わせで気をつけなければならないことは? などくすりを飲むときに必要な情報を薬剤師から提供してもらえるので、患者さんの権利がいっそう守られることになりました。

 危険な相互作用を防ぐためには、まず、今自分が飲んでいるくすりの名前を知ることです。血圧のくすりといってもたくさんありますし、まして、白いくすりや赤いくすりといった知識では、飲み合わせについてチェックすることはできません。くすりの名前を書いたカードを携帯したり、くすりの手帳、健康手帳などにくすりの記録をつけておきましょう。他の診療科を受診する際、これを必ず提示して、飲み合わせの心配のいらない薬を選んでもらうようにすれば安心です。

 町の薬局で大衆薬や健康食品を購入する際も、同様の注意が必要です。シメチジンという(胃酸の分泌を抑え、胃炎、胃潰瘍などの治療に使われる)病院のくすりが、このほど町の薬局でも購入することができるようになりました。今まで病院にかからないと飲めなかった効き目の強いくすりが、薬局で購入して飲めるようになったのです。ただし、このくすりは、飲み合わせの相性が悪いものが多いので注意しなければなりません。

 例えば、シメチジンは、テオフィリンというぜんそくのくすりとの飲み合わせで、テオフィリンの作用が強く現れ、吐き気や頭痛、動悸などの副作用が出ることがあります。

 くすりを有効に使うために、そして副作用や相互作用から身を守るためには、どこの病院の処方箋でも調剤してくれるかかりつけの薬局を決めておくのがよいでしょう。大衆薬を購入する場合も、そこですべてのくすりの飲み合わせをチェックしてもらうことをお勧めします。

 かかりつけ薬局なら、あなたが飲むくすりの記録(薬歴)があり、食べ物のほかタバコやアルコールなどとの飲み合わせで気をつけなければいけないものも、チェックしてもらえるでしょう。飲んでいるくすりについて、いつでも相談に乗ってくれる薬剤師がいれば、あなたの健康を守る強い味方になってくれるはずです。



お薬やお食事のことについてご質問があるときは、
お気軽にフローラ薬局の薬剤師・栄養士までお尋ねください。

 【発行責任者・監修】
管理薬剤師 篠原久仁子
【編集スタッフ】
薬剤師・針灸師 入野真規子 
薬剤師 松本 唯 
栄養士 荒張 佳恵
健康運動指導士 佐藤 日佐子


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