「不妊症と中国漢方」60
[西洋医学と中国漢方] その3

排卵誘発剤として知られるクロミフェン(製品名/クロミッド、フェミロン、セロフェンなど)やシクロフェニル(セキソビッド)には、いくつかの問題点があると前回お話しました。一つは、子宮内膜が厚くなるのを妨げること、二つ目は子宮頸管からの粘液が減少するため精子が通りにくくなること(これは自然妊娠に限った問題点で、人工授精や体外受精の場合には精子は子宮頸管を通らないので頸管粘液減少は差し支えありません)。これでは、排卵率が上がっても妊娠率は上がりません。だからといって、この方法を否定するだけでは不妊症の解決にはなりません。そこで、私が提案しているのが「中西医結合」。つまり、西洋医学と中国漢方医学の長所をうまく組みあわせる方法です。どうしても西洋医学の薬を使わなければいけないときには、マイナス面を漢方薬でカバーすれば良いのです。前回、頸管粘液減少や月経量減少、子宮内膜が厚くならないのは卵胞ホルモン不足、つまり「陰不足」の状態で、「滋陰養血」という考えに基づいた治療を行えばよいとお話しました。その代表的なものに当帰という生薬を配合した処方があります。中国では、子宮内膜を厚くしたり頸管粘液減少を抑える働きがあるということが実証されているそうです。不妊治療で漢方薬も処方されていたら、西洋医学から見た妊娠のメカニズムや療法に合わせて、生理機能を整える働きのある漢方薬を併用して妊娠率を高めようとしている


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