「不妊症と中国漢方」58
[西洋医学と中国漢方] その1

妊娠期間中の漢方薬の服用について 不妊治療の際、漢方薬を併用しても問題はないか、という質問を時々受けます。母体のみならず赤ちゃんへの影響はどうなのか、母親としての本能がそうさせるのでしょう。中国では、長い歴史の中での経験を踏まえて、医学生の教科書に妊娠期間中の注意すべき漢方薬を次のように書いています。@禁忌薬 主に胎児、母体に損害を与える恐れがあり使うべきではないもの 麝香・降香・丁香・烏豆・附子・細辛・呉茱萸・三稜・莪朮・蘇木・牛膝・乳香・没薬・虻虫・芒硝・車前子・水銀・硫黄など A慎用薬 妊婦の病気や症状により慎重に扱うべきもの 木香・桃仁・紅花・大黄・枳実・乾姜・肉桂・半夏など とはいえ、使わなければならない時があります。そこで大事なことは「衰其大半而止」という経験則を忘れないこと。つまり、「病症の大半が治まったら薬をやめて自然の回復を待つ」ということです。例えば、半夏は、つわりの時に小半夏加茯苓湯や半夏厚朴湯、温胆湯、六君子湯などの配合剤として使われますが、少量、短期間、症状に的確に合わせているという条件のもとでは、経験的に考えても問題ないと思われます。私は、つわりには漢方薬+耳つぼ療法で即効性を高めますが、これも中国漢方の経験に基づいた方法です。しかし、どんなときでも、漢方に詳しい専門家の指導を仰ぎながら服用するということを母親は忘れてならないと思います。自分ひとりの体ではないのですから。


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