「不妊症と中国漢方」57
[流産予防について] その5

J子さん(36)は、30歳を過ぎて結婚。仕事を持っていたので妊娠を強く望まず、自然にできればいいなと考えていました。仕事柄、肩こり、腰痛に悩まされ、子供のことも考えて来局。見せていただいた基礎体温表は、低温期と高温期の差があまりなく、また高温期が短い状態でした。いつものように基礎体温表と体調から漢方薬を選び服用後、5ヶ月目で基礎体温がきれいになって体調も整い、その後、3ヶ月目で妊娠。高齢でもあったため、私も喜びましたが、残念ながら6週目で流産。なんて慰めてよいものか考えていたらJ子さんは言いました。「流産したときは確かにショックでした。でも、よく考えてみれば私には妊娠する力があるということですよね。これまで以上に頑張る力がわいてきました」。流産の悲しみより、妊娠の喜びを素直に感じられるのは、女性というより母親としての自覚なのでしょう。まさに「女は弱し、母は強し」です。当薬局でも、流産を乗り越えて我が子を自分の手で抱くことができた人が幾人かおります。中国漢方では流産を「小さなお産」と考えています。なんていい言葉でしょう。前向きですよね。実際、流産後の体は出産後と同じように、体のエネルギーや栄養のもとである「気」や「血」が不足し、同時に子宮や卵巣の血流が悪い「お血」の状態となっています。治療は、気や血を補いながら血の流れを良くする漢方薬を用いて体を整えていきますが、日頃の低温期より体温が高いことがあります。これは、体外に排出するべき血、つまりお血があるからです。これをきちんと処理しないと次の妊娠がしにくくなることがあるので注意が必要です。


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