「不妊症と中国漢方」52
「高温期と基礎体温表」D

前号でも説明しましたように、高温期から低温期に移行し月経が始まりますが、その後、再び体温が上昇してしまう人がいます。これは、月経時に血と一緒に排出されるべき陽気(高温期を維持するために必要)が、充分に排出されないのが原因です。中国漢方では、このように血の流れがスムーズにいかないことをお血、体温の上昇を熱、つまり、この2つが合わさったお熱の状態であると考えています。人間の健康は陰陽のバランスの上に成り立っているといのが中国漢方の考え方ですから、妊娠では体の動きを主どる陽気と卵や子宮内膜の成長発育を主どる陰血のバランスが重要になります。さらに、低温期に分泌される卵胞ホルモンは陰に、高温期に分泌される黄体ホルモンは陽に属するとも考えられていますから、本来なら低温であるべき時期に高温になるということは、西洋医学の立場から考えても好ましいことではありません。低温気が平均的に高めで、高温期との差が0.5℃以上ある人も要注意と思われます。西洋医学ではあまり基礎体温表を重視していないようですが、私は不妊の原因は何であるかを中国医学の立場から、陰陽理論に基づいて細かく見るためにもつけるよう勧めています。実際に、多くの人が体調が良くなると同時に、基礎体温表がきれいな形になっていくので、希望を捨てずに頑張れるようです。治療としては、月経期に清熱活血薬をメインにその人の体温や症状により必要な薬を加減していきます。相談に見える人のなかに、このようなタイプの人が多いことに驚かされます。

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