「不妊症と中国漢方」50
[高温期と基礎体温表]B

高温期から低温期にかけて体温がゆっくり下降し、それから月経が始まる方がいます。このときに注意して欲しいのは、出血があったからといって、月経であるとは限らないということです。少量の薄い茶色の出血が見られても月経と判別しにくい場合があります。このようなときは、月経の量が多くなったとき、つまり、ナプキンなどを1日数回換え始めた時を1日目とします。最初の少量の出血は黄体ホルモンの不足から起こったもので、高温期が12日に満たなく、高温期と低温期の高低差が0.3℃以上ない場合、80〜90%の割合で黄体機能不全が考えられます。中国漢方では黄体ホルモンは陽気、卵胞ホルモンは陰気に属します。高温期を維持できないということは、以前からお話しているように陽気が不足しているということです。体をめぐり、エネルギーとして作用している気には、温煦(体を温める)作用や固摂(必要な血液が体外にもれないようにする)作用があり、本来なら7日で終わる月経が、それ以上続くのも気の固摂作用不足によるものと言えます。治療には、高温期を安定させる補腎補気の作用のある漢方薬を服用します。黄体ホルモンの分泌が改善され、子宮内膜の増殖が安定し、出血が少なくなってきます。陽気の不足は、月経に向かって下降すべき気血が下降せず、おなかの冷え、痛み、血塊を引き起こし、月経痛の原因にもなります。少量の出血で、下腹部や胸が脹る、痛むなどの症状がある時は、気の滞りが考えられます。これは次回。

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