「不妊症と中国漢方」44
[排卵障害と卵管障害]

妊娠は、@卵の成熟、A排卵、B卵子が卵管へ取り込まれる、C精子が卵管へと向かう、D卵子と精子が出会い授精、E受精卵が細胞分裂をしながら卵管を移動、F子宮に着床という流れで成立します。この中で、排卵障害があると@Aが、卵管障害があるとB以降が成り立たなくなります。排卵障害の相談で多いのが卵胞刺激ホルモン(FSH)分泌低下、高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群、黄体化非破裂卵胞症候群など。卵管障害では卵管閉塞や卵管周囲の癒着などです。卵管障害で卵管が完全に詰まっている場合には、漢方薬の対象にはなりません。
Tさん(35)、Sさん(31)は、子宮外妊娠や子宮内膜症などで二人共、卵管障害をおこし、自然妊娠は不可能です。残された方法は体外受精だけ。それなのになぜ、漢方薬を服用しているのか。それは、@Aの排卵障害が原因で卵が十分に育たないから。これではいくら素晴らしい技術を持った体外受精を行っても希望は叶えられません。私が日頃からご指導いただいている中医師のS先生。「不妊の根本原因は、泌尿・生殖・ホルモン器系と深い腎の働きの低下によるものです。この方達の問題点は、卵胞の発育なので腎を強化して、卵胞を育てることや若返らせることが治療のポイント。これで比較的妊娠しやすくなり、ある程度の高齢の方でも適応の対象になります」人工授精や体外受精を確実に成功させるには、前もって腎を強化して体調を整えておくことが重要なのです。お二人とも体調は良く、来るべき日に備えて、一生懸命貯金をしております。

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