「不妊症と中国漢方」43

周期調整法
中国で開発された「周期調整法」が、多くの雑誌で取り上げられています。これは、女性の生理周期を四つ(月経期・卵胞期・排卵期・黄体期)に分け、それぞれの周期が正常に働くように漢方薬をのみ分ける方法。妊娠しやすいように体質を改善し、ホルモンのバランスを整えることを目的としています。昨年は、多くの方から、赤ちゃんが生まれましたよ、と嬉しい連絡をいただきました。皆さんに「周期調整法」をご紹介して本当に良かったと思います。

日本人の不妊の特徴
日本人は、妊娠できないのではなく、妊娠しにくい人が多いようです。「日常生活や食生活の乱れ、ストレスなどで体のバランスが崩れているのでは?」とは、日頃ご指導いただいている中医師の言葉です。当薬局に相談に訪れる方の多くは次のような方々です。1.生理痛や生理不順で悩み、基礎体温が乱れている。2.長年ホルモン治療を受けている。3.人工授精や体外受精を何度も失敗している。4.30代後半。

女性にとって大切なこと
中国漢方では、薬の服用に当たって次のことを大切にしています。@「婦人以血為主」A「経不調則生百病」B「経水不調則無子」それぞれの意味は、1.婦人は血が大切ですよ 2.月経が順調でなければ多くの病気になりますよ 3.毎月の生理がなければ子供は生まれませんよ、このように、女性の体は血を含めた月経周期の調節が大切です。血の意味は、現代医学で考えると栄養・滋潤作用とホルモン作用の二つ。女性は血液不足の傾向にあるので、日頃からたんぱく質を含んだ食品や野菜の摂取が必要です。そして「養血調経」。血を増やして流れを良くし月経を整えましょう。中国の当帰製剤には、薬理実験で卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体刺激ホルモン(LH)の産生促進および女性機能の増強作用があることが分かっています。

冷えと不妊
息者さんの多くは、卵巣や子宮内における血液循環が悪くなっています。「寒さは足元から」という考え方からすると、今の若い女性のスタイルは不妊を引き起こすだけ。色気より体のことが心配です。家庭や学校で、健康的に生活し、時期が来たらいつでも妊娠できるような教育がなされていないように思います。少なくとも、月経中における生活指導は徹底すべきです。足腰を冷やすと子宮が冷え、生理痛や不順の原因にも。この時期はミニスカー卜や生足は避け、ズボン。食事も生物や冷たい物ではなく、消化が良く、体を温めてくれるものに。中国の女性は、血の不足を補うため、黒ゴマ、クコの実、黒砂糖、当帰など補血作用のある食材を取り入れているそうです。食とは、人に良いと書きます。冷えが取れたら妊娠した、という方が多くいますので、これは大切です。

つらい
「人生七転び八起き。頑張りましょう」なんて不妊で悩む方にアドバイスしたら大変。なぜなら、漢方治療を望む方はどちらかというとインテリジェンスの高い方が多く、うわべだけの言葉はすぐに見破られてしまうから。「先生、つらいという字を書けますか?」「《辛い》ですよね。」「十回立っても、まだまだツライんです。」一瞬考えてしまいました。励ましたいけど無責任なことは言えないし…でも思い切りました。「もう一度立って下さい。そうしたら…《幸》になりますから」中国医学には「陰極まれば陽を生ず」という言葉があります。悪いことは長くは続かない。次には必ずいいことがある、という意味です。私はそれを信じて皆さんの相談にあたっています。


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